2024.07.05
InfoPress
「伝統」についてのお話をしてもらえませんか?
そのようなお声がけを頂き
弊社では、数年前から教育現場での講話や、
生徒の探求学習サポートを行っています。
そして先日、今年初の対高校生講話へ。
今回はその時に感じたことを少し。
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「伝統って大切」
そんな話がされるであろうと恐らく思っていた生徒を前に、
「自立する、価値を生み出す」
というテーマで話をした今回。
なぜこのテーマに?と言うと、
『生徒たちにとっては
「伝統」は何となくよいものというイメージはある。
が、それ止まりで問いが深まっていない』
という状況を伺っていたから。
これはつまり、
「別に俺らはやりたくないけどね」
の学習段階にきっと他ならない。
そこで今回は、
自分のやりたいと思うことに気づくきっかけや
自分の感情と行動がつながる経験、
そして他者とチームになる感覚を伝えたいと思い、
弊社が伝統と縫製業をとおして日々行っている
「自立」に向けた考え方や行動の繰り返しについて
お話しました。
私たちの考える「自立」とは、
外部環境に支配されない
ということだけではありません。
その過程として、
自分の力で価値を生み出そうとし、
仲間と共に
よりよく生きる力を循環させ続ける
ということ。
そして、
伝統を盛り上げたり新しくしたりする役割を担いながらも、
その土台には伝統技術を守り継承して下さる方々への敬意がある
ということ。
事業の根底には、
戦後沖縄でたくましく生きた先人の生き方に
もっと多くの人が気づけば
これからの沖縄に可能性を見出せる
と感じていること。
これらの考え方とルーツを力に、
今に生きる私たちが
沖縄という地域が持つ魅力や強みに気づき、
自信を持って生み出すしくみをつくりたい
ということ。
そういった内容でお話させて頂きました。
予想外に真剣に目を向け話に聞き入る10代の子たち。
初めて知るかりゆしウェアの歴史からも
大人が挑戦する背中からも
彼らがこれから行う探求学習という名の
行動力・創作力のきっかけがあればいいな
と微力ながら誠心誠意お伝えしました。
そして、その後に続く彼ら自身の探求テーマ
への発問サポートとして
あなた自身の好きなことは?
このテーマに取り組んで、君たちは得するの?
誰を巻き込んだら助けてもらえそう?
自分が自然とやり続けられる方法やテーマじゃないと
面白くないよ?
などの声かけに
「え、面白そうと思うことやっていいの?」
という戸惑いの目もちらほらと。
彼らの多くは、
生まれも育ちも沖縄だけれど
この土地のことをきっとまだよく知らない。
その確信の無さに
若者の抱えるモヤモヤやジレンマが見えた一方で、
この気持ちを揺り動かす
沖縄についてもっと知りたい
という想いも垣間見れた時間。
それは10代の頃の私もそうだったし、
今の私もきっとまだそうかもしれない。
けれども、
それぞれの役割や強みを発揮し、
等身大の弱さも仲間とフォローし合いながら
そのままの自分達からスタートする。
そこには自分の「好き」があっていい。
その掛け合わせで何かに挑戦できたり、
誰かのためになる、につながったりするかもしれない。
その「かもしれない」の行動力を
彼らに負けず私たち大人も起こし続けたい
と改めて気持ち新たになった1日でもありました。
今回のように
産業と教育がつながる貴重な機会。
課題が山積みと言われる中でも、
色々なことが、様々な人の力で確実に動いています。
このような機会に
子供たちと関わり話をする時間を
これからも大切にしていきたいと思います。
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